一昔前のトヨタのCMで有名だったキャッチ「いつかはクラウン」という言葉が示す、誰にでもある憧れ。「今は無理だけど何年かしたら、いつかはきっとアレを手にしたい」と思っているモノ、皆さんにもきっとあるでしょう。何か「好きな事」や「好きなもの」がある人は、皆そういう「憧れ」が必ず一つや二つあるはずです。私にとってはそれがベルブラススネアでしたけど(笑)
ベタな例えですが、時計ならブルガリやロレックス。クルマならロールスロイスだし、スポーツカーだったらフェラーリやポルシェ。自転車ならコルナゴやビアンキ。カメラの世界ならライカだツァイスだ。ハンドバッグはヴィトンでしたっけ(笑)人の物欲を刺激する、魅力的でなおかつステータスと呼ぶにふさわしいモノはこの世に数多く存在します。あれ?、気が付くと海外製品ばかりですね。
やれ「LUDWIG」だ「GRETCH」だ「SONOR」だと、海外ブランド信仰はドラム界でも根強く、例えばドラムマガジンの最新モデルのレビュー記事などでは「●●●っぽい音」という書き方がされ、●●●に入る名前は、ほとんどが海外製品の有名モデルだったりします。まあ、こういう傾向の理由は単純に、有名な海外製品が誰しもの「共通認識」であり【例え】として分かりやすいからだと思いますけど(笑)

通常、ドラムの世界では海外製品であるという「ステータス」よりも、海外・国産を問わず、その「サウンド」や「性能」そして「使用感」に重きが置かれます。当然、新しかろうが旧かろうが関係ありません。記憶に強く残るモデル。自分が愛したモデル。技術的なブレイクスルーを達成した(その当時)画期的だったモデル・・・

今なお色褪せることのない、誰もが憧れるその時代を彩った「名機」たちは、私が認識しているだけでも数多く存在します。
例えばラディックの「ブラックビューティー」「スピードキング」、スリンガーランドの「ラジオキング」、ジルジャンの「オールドK」、パイステの「602」、ヤマハの「レコーディングカスタム」、パールの「プレジデント」、タマの「インペリアルスター」、カムコのフットペダル・・・etc

そして現在でも、何年、何十年先の未来に
「名機」と呼ばれるであろう製品もまた存在します。それは今あなたが使っている「穴の空いたチタン製スネアドラム」かもしれないし、ハイハットの開け閉めがワンタッチで出来る新機軸の「ツインペダルコントローラ」かもしれません。

今回は前置きが長かったですね。

実は私、
この度手に入れてしまいました。
疑うべくも無くそれは
「名機」であり、なおかつ所有する事が「ステータス」でもありうる、まさしく「究極」と呼ぶにふさわしいフットペダル・・・

そう、DW-9000です。
DW-9000PB
ダブルチェーン可変フリーフローティングカム
チェーンドライヴをベルトドライヴに変更可能!
9000アルミダイキャストワイドフットボード
ペダルプレートタイプ(アンダープレート付)
ボールベアリングヒンジ(レッドヒンジ)
ヒールエレベーター機能搭載(キャスティング別売)
シングルペダル
専用ペダルバック付属

中古のビンテージモデルを除けば、恐らくこの世のフットペダルの中で最も「高額」な部類に入るであろうこの製品。輸入品とはいえ、これ一つで国産ならトップエンドのモデルが二つは買えます。しかしそんな事は「もはやどうでもいい」と思えるほどこのペダルは「凄い」の一言です。
ここで思い出話を一つ。そもそもDW(ドラム・ワークショップ)と聞いて思い出すのは大学時代。私の最初のDWの記憶は「ベストセラーのDW-5000をサークルの友人に見せびらかされた時」から始まります(笑)

いや〜Penny。これは凄いペダルだよ。雑誌をはじめ、いろいろ噂されてるのも分かるね。何しろ踏み心地が最高だしさ、あんな所もこんな所もいろいろ調整出来るしさ、ホント凄いよ。Pennyも買ったら良いのに・・・
TAMA Camco HP35
DW-5000(写真は最新型)
当時私が持っていたペダルは高校の部室からパクってきた(ゴメンナサイ!)フットペダルの名機、日本ではTAMAからリリースされていた「Camco」のHP35(上写真左:大好きでしたよ)と、同じ方法で手に入れた(本当にスイマセンでした!)YAMAHAのナイロンストラップペダル。ちゃんとバイトしてお金を出して買ったのは、今でも大好きなTAMAのHP45(当時、青山純さんが使用していると有名だったもの)でした。

「ねえ、これどうやって折りたたむの???」

赤い大きなアンダープレート
が付いている友達のDW-5000(上写真右:やっぱカッコ良いな)は、コンパクトに折りたたむことも出来ず(今なお出来ず)、サイバーダイン101型というかジオンのモビルスーツっぽいというかゴツくてイカついメカメカしさがあって、当時ドラムのペダルとしては考えつかないほど尊大で(笑)、また各種の調整機能も大げさに感じ、さらに「アメリカ製で高額なんだ」と聞くと、何となく得も言われぬ反発心が沸き上がってきて・・・(笑)、友人の満足げな顔を見るにつけ多少の羨ましさを感じつつも、人と同じモノを後追いで買うのが「真似っこ」っぽくて嫌だった私は、その数年後対抗馬としてリリースされた国産TAMAのIRON COBRA(アイアンコブラ)のセカンドジェネレーションモデル、HP900Rを手にすることになります。続く

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