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練習台は可能な限り「音が出るタイプ」にすべきです。 「音を出さないタイプ」は、前述のとおり基本的にリバウンドしにくいので、スティックを打ち下ろした後にまた「持ち上げる」という動作が必要になります。もちろんスティックを持ち上げる動作は大切ですし、実際のドラムでもヘッドを緩めに張った時などは練習台の様にしっかり跳ね返ってくれるワケではないので、そういう練習も確かにアリかもしれません。しかし、どうせ「本物とは異なる練習台」というモノ自体の在り方に想いを馳せる時、いっその事そういう練習はどこかのスタジオを借りて、実際のドラムセットでやった方がよっぽど効果的だと思えてなりません。また「音を出さないタイプ」の練習台は、メトロノームの電子音を聞きながらだと自分の叩いている音がほとんど聞こえません。要するに打音が聞こえないと「テンポに合っているかどうか、正確に叩けているかどうか」の判別を「叩いた感触」に依存する事になり、客観的な判断は困難になります。 |
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かの全国区ドラマー「村上ポンタさん」も教則ビデオの中で何度となく言われていますが、力を入れずにドラムを叩くには、スティックのリバウンドをコントロールする事がとても重要です。バランスポイントでスティックを支持し(注:ここではあえて「握る」とは言いません)スティックの跳ね返る感覚を掴み、可能な限り力を抜くことによって逆に音量もスピードもアップします。 それから練習台での練習は、数あるドラムの練習の中で(素振りを除けば)唯一「生音でメトロノームを聞きながらできる練習」です。本物のドラムセットの前ではメトロノームの音は全く聞こえません。っていうか聞こえたとしたら多分あなたがズレています。「ヘッドホンをすれば?」という意見があるかもしれませんが、ヘッドホンをしたら今度はドラムの音が聞こえづらくなくなります。面倒くさいでしょ、ドラムの練習って(笑) そして叩きながら自分の音符を聞くのはもちろんですが、複雑なフレーズだったり、あなたが根を詰めているルーディメントなどのタイミングがしっかり合っているかどうかを確認するのには、例えばラジカセなどを使って録音をしてみる事もオススメします。それが面倒くさいなら誰か指摘してくれる人、例えばドラムスクールの先生だったり、知り合いのドラマーだったり、リズムにうるさい友達(←いるかそんなヤツ?)に練習に付き合ってもらって「2拍目がズレぎみ」などと意見を言ってもらう事です。要はリアルタイムな自分を信じ過ぎない事。 そして最後にイメージ。練習台に向かう時は「今練習台でこうだから、セットでは恐らくこうなる」という「繋ぎのイメージ」なるものが必要です。残念ながら現存する練習台では、ドラムの演奏感覚を完璧にはトレースできていません。常々「この世に不可能はない」と思う私ですが、SF映画の様に「脳に直接アクセスするような練習方法(笑)」でも開発されない限りこれは難しいでしょう。 まずは練習台で動きやタイミング、力の入れ具合を憶えたら、次にドラムセットに向かってそれをそのまま再現してみる。演奏感覚が違うので上手くいかなかったら何度もそれを繰り返してみる。心配なら録音して確認してみる。という地道な作業(本当の意味での練習)が大切なのです。 |
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